議会報告

  • 2024年02月20日
    本会議

    ウォーターフロント開発事業~民間事業者の儲けを優先した過剰整備やめよ!

     2月15日に神戸市会本会議がひらかれました。日本共産党神戸市会議員団の松本のり子議員が議案質疑に登壇しました。

    質疑項目
    1.ウォーターフロント再開発事業の新港第2突堤の整備について
    2.三田市民病院と済生会兵庫県病院の再編統合について


     2025年4月、新港第2突堤にアリーナが建設されるにあたり、神戸市がこのアリーナ部分の土地を24億6000万円で国から買取り、1㎡あたりわずか月700円で神戸市がアリーナ事業者に貸付けます。さらに今回計上された8億9000万円で神戸市がアリーナ部分以外の緑地整備をし、その後30年間の緑地管理は賑わい施設やイベント会場などの施設を配置した民間事業者がおこないます。松本議員は、民間事業者が収益をあげやすい過剰な整備だと指摘し、市民が自由に散策したり、くつろげる場所を十分に確保するべきと質しました。

     

    答弁ダイジェスト

     今西副市長:市民のための十分な空間はある。
     松本議員:賑わい施設とイベント会場を運営する会社の収益がなければ緑地整備が不十分になる懸念がある。契約書にはどの程度維持・整備するのかといった記載はあるのか。
     今西副市長:30年間の貸付けの収入3.6億円と緑地管理費を事業者に支出してもらう。港湾管理者が管理するより高質で良好な状態が維持できる。
     松本議員:具体的なことは書かれていないのではないのか。事業者は「緑地自体が集客装置となり収益につながる」と市民のためではなく好循環で稼ぐという姿勢だ。今後30年間のことはわからない。デメリットの部分も含めて丁寧に契約を交わすべきだ。例えば賑わい施設が繁盛し、事業者がさらに施設を増やしたい場合はどうするのか。
     今西副市長:計画を変更するには、神戸市の承認または国の同意が必要だ。
     松本議員:承認すれば参入させることができるということだ。今後提案があれば承認するのか。緑地部分は市民が憩える場として十分なスペースを維持させるのか。
     今西副市長:現時点で増築などは考えていないが、今後の活用は市民からの声を受け、また業者から提案があればその状況に応じて検討したい。
     松本議員:港湾会計と国のお金で整備した場所に民間施設がどんどん参入し、市民の皆さんが憩えなくなるのではと懸念する。港湾法における緑地は、港湾環境整備施設で労働者や市民のための憩いの場でないといけない。また、明治から大正時代につくられた歴史ある新港の岸壁は、神戸の歴史的な街並みが形成された出発点だ。多くの神戸市民が自由に広々とくつろげる場所にすべきだ。


    済生会兵庫県病院と三田市民病院の再編統合やめよ

     昨年の5月議会で、済生会兵庫県病院と三田市民病院の再編統合に向けて三田市と協議を進めることを議決した後、7月の三田市長選挙で、計画の白紙撤回を公約に掲げた市長が当選。三田市長の申し入れにより協議が延期となっていましたが、今回改めて今年度内に基本協定を取り交わすことを定める議案が提案されました。松本議員は、「この間のコロナを通して神戸市の医療体制の脆弱性が明らかになった。再編統合を進めることで緊急時の現場対応が一層困難になる」と指摘。地域の実情や不安の声を聞かず、再編統合を強行する姿勢は改めるべきと質しました。

     

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