議会報告

  • 2024年03月05日
    予算・決算

    予算特別委員会審査から①

    2月26日
    効果が実感できない大型開発はあらためよ
    行財政局審査で森本議員

    質疑項目
    1.予算編成について
    2.公共事業のありかたについて
    3.市バス運賃、水道料金の値上げにおける市民・事業者への影響について
    4.職員削減について

     神戸市は来年度予算案で三宮再開発やウオーターフロント再整備、神戸空港の国際化などの大型開発をいっそう進めるとしています。しかし、どれだけ大型開発を進めてきても人口減少に歯止めがかからず、市民の暮らしの向上や経済活性化に寄与しているとはいえません。森本議員は、大型開発ではなく、公共施設の維持・更新など市民のための公共事業に転換するよう求めました。

    答弁ダイジェスト

     森本議員:大型開発による果実・恩恵はどこに現れているのか。
     西尾局長:都心再整備後は毎年1万6000人程度の雇用効果と毎年90億円の税収効果が期待できる。都市のブランド化や価値を向上させ活性化につながっている。
     森本議員:2028年の収支不足の見通しはマイナス95億円だ。三宮再整備で90億円の税収効果、医療産業都市でも69億円を上回る税収効果とされている。効果があるというのなら収支の推移に反映すべきだ。
     安居財務課長:都心・三宮の税収効果というのは、具体的には、この収支等は反映していない。
     森本議員:税収効果があるというが、空港も医療産業都市も三宮再整備も全く市民に実感がない。このような大型開発で恩恵を受けるのは一部の大企業だ。市民のための公共事業に転換すべきだ。


    2月26日
    プラ焼却ゼロへ
    ゴミ焼却中心主義から脱却を
    環境局審査で前田議員

    質疑項目
    1.廃棄物減量の推進について
    2.公共河川等の水質改善について
     ①PFAS対策の強化について
     ②落合池の保全について
    3.地球温暖化対策について

     神戸市の一般廃棄物処理基本計画では、2025年度のゴミの排出量を2013年度比で10%削減し、ゴミの焼却に係る温室効果ガス排出量も31%削減する目標を掲げています。しかしゴミは減量していますがプラスチックが増えたため温室効果ガスの排出量は増加傾向にあります。前田議員は次期の基本計画策定に向けて、温室効果ガス排出量を削減するためにも、製品プラスチック(製品プラ)の焼却ゼロを直ちに実施するよう求めました。

    答弁ダイジェスト

     前田議員:国の資源循環促進法では、容器包装プラスチック(容プラ)以外の製品プラも一括回収が努力義務化された。「燃えるゴミ」で収集・焼却していた「製品プラ」を「容プラ」と一緒に収集を実施すべきだ。
     藤井副局長:製品プラをリサイクルするために企業に支払う委託料の負担が大きな課題だ。財政措置を環境省に求めている。
     前田議員:他の政令市では始めている。モデル実施や具体的検討に踏み出す状況だ。
     藤井副局長:他都市や民間事業者にヒアリングして、モデル実証や方法も含めて検討したい。
     前田議員:神戸市は出遅れている。温室効果ガス削減のためにもプラの焼却をゼロにする取り組みを神戸市でも進めるべきだ。


    2月27日
    1歳児の5人保育の早期実現を神戸市独自で~児童と保育士、どちらも守るために
    こども家庭局審査で大かわら議員

    質疑項目
    1.保育士配置基準について
    2.公立保育所の正規雇用拡大について
    3.こども医療費無料化について

     国の保育士配置基準が76年ぶりに見直され、神戸市も新年度予算で保育士1人あたりの人数を4、5歳児で30人から25人に引き下げるとしていますが、これだけでは荷重負担の軽減は限定的なものです。さらに1、2歳児は現在6人ですが、求めていた5人への国の改定は見送られました。大かわら議員は「1歳児のクラスはあわただしすぎて、児童の情緒にも影響がある。担当の保育士さんは人数がたりず、休憩どころか食事もとれず、トイレもいきにくい状態だ」など、現状を伝え、改善を強く求めました。

    答弁ダイジェスト

     大かわら議員:神戸市は国が今後3年間で早期に改善すると方針をたてていると言うが、子どもたちに影響が出ている状況を1年でも放置するべきではない。年間7億2000万の予算で実現できる。思い切ってやるべきだ。
     中山局長:国に対して適切な配置基準の改善、そして財政措置の早期実施を求めていきたい。
     大かわら議員:人員不足の結果、保育士さんの健康を犠牲にしないと成り立たない労働環境まで生んでいる。神戸市独自で、人を増やすということをしっかりとやるべきだ。


    2月27日
    万博より被災地支援を
    企画調整局審査で森本議員

    質疑項目
    1.大阪・関西万博について
    2.医療産業都市について
    3.大学連携のあり方について
    4.県市協調事業について

     神戸市は、2025年の大阪・関西万博の開催により、関西全体の観光・インバウンド需要の底上げで経済活性化をめざし、経済界などと連携したイベント等に取り組むとしています。さらに神戸空港国際化を急ピッチで進めています。一方、大阪・関西万博は事業費が2倍になるなど費用が高騰。1月には能登半島で地震が発生し、万博よりも被災者支援をとの声が国民や与党の国会議員からもでています。また大量の人員や重機、資材が投入される万博関連工事は、震災復興の妨げになるのではないかと懸念されており、万博の中止や延期を求める声が強まっています。森本議員は万博への支援はやめるべきと質しました。

    答弁ダイジェスト

     白波瀬副局長:大阪・関西万博については様々な意見がある。観光需要を回復させる起爆剤として国や関西財界一丸で取り組んでいる。2820万人が関西を訪れる。神戸に来ていただけるよう取り組む。
     森本議員:市長は、震災を経験した神戸として被災者に寄り添った支援をおこなうといっている。観光客の誘客ではなく、震災で苦しんでいる人を助けるのが神戸市としての役割だ。
     辻局長:能登半島地震は災害被災地対策本部を設置し、珠洲市を中心に対応し局の職員も派遣している。万博は神戸経済へ効果が及ぶよう取り組んでいく。
     森本議員:万博や神戸空港の国際化ではなく、しっかりと被災地支援がおこなえるよう予算をつかうべきだ。

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