議会報告

  • 2024年05月20日
    本会議

    王子公園再整備~法の趣旨にそぐわない大学誘致を強行する計画やめよ

     5月15日に神戸市会本会議がひらかれました。日本共産党神戸市会議員団を代表して森本真議員が登壇し、今議会に提案された議案について質疑をおこないました。

    質疑項目
    1.王子公園地区の地区計画決定の理由について
    2.国保と基金条例を改正する理由と改正後の保険料について
    3.神戸庁舎転落事故訴訟の控訴する理由と再発防止について

     

     王子公園の地区計画は、市長が「大学誘致」を表明して以来、市民意見や討論会などで多くの市民が「大学誘致ありき」の計画に反対の声をあげてきました。唯一の応募大学である関西学院大学の理事長は、記者会見で「立地場所として王子公園にはこだわらない」と明確に発言しています。また、都市公園法では「公益上特別の必要がある場合」以外は「みだりに都市公園の区域の全部又は一部について都市公園を廃止してはならない」と規定されており、このことに公園緑地審議会では、大学法学部教授の委員から「大学の誘致が特別の必要があると本当に言えるのか」と疑問があがりました。森本議員は、大学を誘致することは法律の趣旨からも無理があると指摘し、市民の大事な公園を売り渡すことは断じて止めるべきと質しました。

     

    答弁ダイジェスト

     今西副市長:大学の誘致は、神戸市全体にとって大きな効果をもたらす。近年、大学が学生を確保しやすい大都市中心部への立地志向を高めていることから、アクセスしやすい交通利便性の高い文教エリアであるこの場所だからこそ競争力のある大学の立地により新たな街づくりを実現できる。「公益上特別の必要がある場合」に該当する。
     森本議員:一番強調してるのは駅チカだ。動物と触れ合うならポートアイランドの神戸どうぶつ王国の横はたくさん空いているし、ポートアイランドの活性化にも役立つ。なぜ王子公園をつぶしてまで大学を誘致しないといけないのか。
     久元市長:王子公園はつぶさない。関西学院大学に譲渡した財源を用いて動物園の古くなっている園舎も整備していく。大学をどこにでも持っていったらいいという問題ではない。
     森本議員:市民の公園を売らないと動物園を改修できないのか。都市計画審議会で自民党の委員から懸念の声が出たこと、さらに王子公園再整備への賛否を問われた際に複数の委員が挙手しなかったことは異例だ。市民の「プールがなくなる」「防災はどうなるのか」「市民の憩いの場はどうなるのか」という疑問と反対の声に真摯に耳を傾けて、この計画はやめるべきだ。


    国保料完全統一化 市独自控除廃止やめよ

     兵庫県は、2027年度に県下の国民健康保険の保険料統一を目指す方針を示し、神戸市は、その方針に基づいて市が独自におこなっている子ども世帯・障害者・寡婦・ひとり親世帯等に対して保険料の控除を段階的に廃止するために条例を改正しようとしています。大阪府は今年度から完全統一保険料となり、日本一高い国保料になりました。大阪府の各市町村からは「減免を廃止することは、低所得者層の生活困窮に拍車をかけることになりかねない。低所得者に対する減免を府内統一基準の1つに組み込まれたい」との要望が出されています。森本議員は、神戸市でも兵庫県に対し、独自控除に見合う減免制度などを強く要望すべきと求めました。

     

    答弁

     小原副市長:2018年度より保険料の激変緩和措置として市独自控除制度を設けたが、兵庫県は現在、2030年度には同一所得、同一世帯構成、同一保険料となる保険料水準を完全統一化する方針としたため、市独自対応を見直さざるを得なくなった。神戸市では保険料増加を緩やかにするため、2025年度から対象世帯の保険料を段階的に見直す。対象となる世帯の理解が得られるよう周知・広報をおこないたい。


    判決重く受け止め、控訴せず損害賠償を


     2017年7月に当時21歳の派遣社員が、市役所旧3号館の消防設備点検をおこなっていた際、ダクトスペースから転落し下半身不随の障害を負ったことに対して、神戸市や設備点検会社等に損害賠償を求める裁判を起こし、5月10日の神戸地裁において、神戸市及び設備点検業者に損害賠償を命じる判決が言い渡されました。この議案は、神戸市がこの判決を不服として控訴しようとするものです。森本議員は「通常有すべき安全性を欠き、神戸市の点検口の設置または管理の瑕疵(かし)は明らかで、責任は免れない」と厳しく追及しました。

     

    答弁ダイジェスト

     森本議員:市長はこの裁判の訴状や裁判記録、判決文は読んだのか。
     久元市長:手元に用意はしているが、詳細には読んでいない。行財政局から神戸市が控訴する理由の説明は受けている。
     森本議員:神戸地裁で閲覧した資料の原告の供述によると、判決にある「通常有すべき安全性」を欠いていた神戸市に管理責任の瑕疵があるのではないか。
     今西副市長:判決を検討した結果、本市に瑕疵はない旨の主張が十分反映されていないことから、控訴して上級審の判断を仰ぐべきだ。
     森本議員:設備点検会社が事故報告書に「危険箇所であるにもかかわらず、転落防止措置及び表示がなかった施設側(神戸市)の安全配慮の問題」と書いたことについて、神戸市は「事故原因として神戸市側に責任があるという趣旨の部分は削除してほしい」と要望し、設備点検会社は「最終的に神戸市の要望に従って、その部分を削除した」という記述もあった。神戸市はこんなことまでするのか。市は裁判資料を持っているかもしれないが、議員に配布された資料はたったA4の紙2枚で神戸市の主張しか書かれていない。これでは裁判の内容がまったくわからない。控訴するなら訴状や資料をきちんと議会に配布すべきだ。
     今西副市長:ご覧になったのであれば、そのような記述があったのだと思う。(裁判関連資料は)文書が多く、非開示部分の特定やマスキング作業に時間がかかっているが、できるだけ早く提供できるよう努力したい。文書の公開ができるまでの間も審議に必要な情報は、依頼があれば適時丁寧な説明をおこないたい。
     森本議員:(資料が)本会議にも常任委員会にも間に合っていない。改善すべきだ。私は神戸市の管理の瑕疵は存在すると思う。判決に基づいて損害賠償をすべきだ。

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