議会報告
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2月18日に神戸市議会本会議が開催され、日本共産党の森本真議員と、味口としゆき議員が新年度予算案に関して久元喜造市長に対して代表質疑を行いました。
いま、安倍政権の消費税増税や社会保障削減策の中で、労働者の実質賃金は減少、高齢者には生活の糧である年金の削減、国民健康保険・介護保険・後期高齢者医療保険の保険料引き上げなど、市民の暮らしは深刻です。
にもかかわらず神戸市予算案は、住民税増税や国民健康保険料の引き上げに加え、消費税増税に連動して、市バス・地下鉄、上下水道、駐車場などの値上げなどで、市民ばかり負担が増えるものになっています。
一方、神戸市の開発優先のムダ遣いの予算案を住民目線で見直し、さらに約270億円のため込み金(財政調整基金や都市整備等基金)を活用すれば、子どもの医療費の無料化や、国民健康保険料の引き下げ、保育所や特別養護老人ホームの建設など市民の願いの多くが実現できます。
森本議員は、消費税増税や社会保障改悪など国の悪政から、市民の暮らしを守る防波堤になることが神戸市政に求められていると指摘。市民の願いに応え福祉や子育てを最優先に取り組むべきと求めました。答弁ダイジェスト
〈子ども医療費無料化について〉
久元市長:段階的かつ速やかに無料にするということで拡充し実現できた。
森本議員:(実現と言うが)無料にはならなかった。兵庫県の8割を超える自治体で無料化を実現している。神戸市も実現してもらいたい。〈国民健康保険料について〉
寺崎副市長:国保加入者とそうではない人との間の負担に公平性がある。本市として独自に一般会計繰入による保険料の引き下げは考えていない。
森本議員:高い国民健康保険料を引き下げるために他の自治体は努力をしている。神戸市もやってもらいたい。〈後期高齢者・介護保険の保険料について〉
森本議員:高い保険料負担。これでどうして、市長は全ての世代を対象とした社会保障政策の厚みが増したと言えるのか。
寺崎副市長:県下の後期高齢者から等しく保険料の負担をしていただく制度、本市単独で保険料の軽減を行うということは考えていない。呼び込み・外需依存やめ中小業者に直接支援を
三宮再整備や湾岸道路など、呼び込み型の大型開発に予算が偏重した神戸市予算案では、トリクルダウン経済の幻想を振りまくだけで、既存の中小業者と地域の経済を疲弊させます。森本議員は、住宅・店舗リフォーム助成など個別店舗への直接支援こそ、地域経済活性化に不可欠なものとして、中小企業対策費の大幅な増額を求めました。
答弁ダイジェスト
森本議員:久元市長は長田区の集会では賑わいを取り戻すには「まず地域の中小企業の振興、地元での雇用を増やす必要がある」と言っている。しかし、市場・商店街など個店に直接支援する施策が全然ないではないか。
岡口副市長:人材確保や販路拡大など神戸市としてできる予算を組んでいる。大型開発から防災・減災に
―公共事業の軸足を変えよ―防災対策について、森本議員は、長年の住民の願いと党が議会論戦で求めてきた、神戸市独自の被災者救援制度(被災者生活再建支援法の対象外の世帯に最大25万円支給)や、民有地の擁壁工事助成制度が実現したことに触れ、被災者復興の大きな障壁となってきた「私有財産には支援しない」という国の「原則」が崩れつつあると指摘。
そのうえで、被災者が自力で復興や防災対策を進められるまで必要な公的助成制度を神戸市が国に要請するとともに、公共工事のあり方を大型開発偏重から防災・減災優先に転換するよう求めました。答弁ダイジェスト
森本議員:「市民の安全と財産を守る」それが自治体の役割。土のうを積み上げた応急復旧のままの状態がある。応急復旧ではなく防災・減災対策までとりくむべき。
岡口副市長:国県と連携をとりながら総合的に取り組んでいきたい。