議会報告

  • 2024年10月01日
    本会議

    教育現場に産業医の配置実現!さらに職員増員し労働環境の改善を

     9月24日に神戸市会本会議がひらかれました。
     岸田政権は、「裏金」事件を契機に国民の怒りが広がり、退陣へと追い込まれました。これだけ深刻な行き詰まりを見せる国に追随しているのが久元市政です。神戸市の人口が150万人を下回ったにもかかわらず、久元市長はこれまでの政策を見直すことなく、三宮巨大開発や神戸空港国際化におしみなく予算をつぎ込む一方で、水道料金・バス運賃の値上げ、王子公園プール廃止、公立幼稚園を統廃合しようとしています。これでは人口減少を「抑制」するどころか「加速」させます。味口としゆき議員は、市民が安心して住み続けられる神戸の街の実現を求めて代表質疑をおこないました。

    質疑項目
    1.教員不足の解消について
    2.王子公園再整備計画について
    3.水道料金・市バス運賃の値上げについて

     神戸市の、9月1日時点での教職員の欠員は、小学校で5人・中学校4人・特別支援学校4人と深刻です。また、多忙やストレスにより病気休職となっている職員は100人を超え、5年で1.5倍に増加しています。神戸市の教員アンケートでは、「メンタル不調を感じたことがある」教職員は2668名(65.1%)、「メンタルクリニック等の医療機関にかかったことがある」教職員は625名(15.2%)と、教職員にとっても、子どもたちの教育環境を考えても、本当に深刻な実態を示しています。味口議員は、教職員の労働環境改善のために、教職員を抜本的に増やして少人数学級を実現するよう強く求めました。

    答弁ダイジェスト
     福本教育長:多額の財政負担と教員不足の問題からも課題が多い。
     味口議員:1人の教師が対応する児童・生徒が多すぎるのが問題だ。なぜ兵庫県が実施している中学校の35人学級編成すら導入せずに、国基準のままなのか。9月の委員会では教育長も「OECD並みの20人台になればという考えに全く異議はない」と答弁している。異議がないなら市長にかけあってやるべきではないか。
     福本教育長:財政的に許されるのであれば一人当たりの教員が持つ生徒の数を減らすことは望ましいと思っている。
     味口議員:市長も教員の劣悪な働く環境の改善に「あらゆることをやっていかなければならない」と答弁した。実施すべきだ。
     小原副市長:国の責任でおこなうものだから、国から配当される定数に基づいて配置している。
     味口議員:女性休職者の4人に1人が採用3年以内に休職している。2020年に教育委員会職員が自死された問題は、神戸地裁で「直ちに産業医への診察を受けさせるなどの措置をとるべき義務があったにもかかわらず怠った」との判決が出された。神戸市は「安全配慮義務を果たしてきた」と控訴したが、総合教育会議で教育委員会の産業医が0名であることが明らかになった。「産業医0名」でどうやって「安全配慮義務を果たしてきた」などと言えるのか。
     高田教員委員会事務局:委託の産業医が1名いる。
     味口議員:委員会で事務局長は「産業保健体制は非常に脆弱である」「現状で良いとは毛頭考えていない」と答弁していたではないか。
     福本教育長:現場で受診をすすめる声かけをずっとしている。
     味口議員:声かけでメンタルヘルス対策ができるなら医者はいらない。市長が人口減少を理由に職員を増やさなかったために、委託の産業医が1名しか配置されていなかった。予算をつけて配置すべきではないのか。
     久元市長:できるだけ早く産業医や保健師を確保したい。
     味口議員:産業医を配置しただけではメンタルヘルス対策が進むわけではない。国基準ではなく、少人数学級を実現させ、一人ひとりの教員の負担を減らし、教員が志を保てる環境をつくるべきだ。


    9万の署名の重さ受け止め、王子公園再整備計画は中止すべき

     「みんなの王子公園&動物園の会」は、9月に王子プールの存続を求める署名1万2729人分を神戸市に提出しました。これまでの王子公園再整備の中止を求める署名と合わせると9万人を超えました。しかし、神戸市は74年間愛されてきた王子プールの解体をはじめました。さらに今後サブグラウンドや相撲場の廃止、テニスコートの縮小など、市民や子どもたちの大切なスポーツ施設をなくそうとしています。味口議員は「この元凶になっているのは、都市公園である王子公園を大学に切り売りすることだ」と指摘し、王子公園再整備計画を中止すべきと質しました。久元市長は、「プールの解体も大学への譲渡契約も速やかに進める」と冷たい答弁に終始しました。

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