議会報告

  • 2025年12月04日
    本会議

    済生会兵庫県病院~通えない場所への移転は許せない!患者と市民の”命の叫び”置き去りにするな

     11月27日に神戸市会本会議がひらかれ、日本共産党神戸市会議員団の朝倉えつ子議員が登壇し、議案質疑をおこないました。

    質疑項目
    1.済生会兵庫県病院と三田市民病院の統合移転について
    2.三宮「新バスターミナル周辺デッキ」建設費の大幅増額について

     神戸市は、2023年の「北神三田地域の急性期医療の充実についての3者合意」から、済生会兵庫県病院(以下「済生会病院」)と三田市とともに様々な協議をおこない、両病院の中間地点付近である神戸市北区長尾町宅原に統合移転する計画を進めています。朝倉議員は、「統合移転は困る」という患者や住民の皆さんの声が置き去りのまま進められようとしていると指摘し、統合ありきで進める移転計画はやめるべきと質しました。

     

    答弁ダイジェスト

     今西副市長:北神地域の急性期医療を充実させていくためには、検討委員会で示された再編統合を進めることが必要だ。
     朝倉議員:統合移転先の宅原は、市街化調整区域内で山田錦などの酒米を栽培している場所だ。「農地や山林を壊してまで病院を建てる意味は何か」との市民の声に対して市長はどのように考えているのか。
     久元市長:事業を推進するうえで必要な範囲で自然景観や土地の形状の変更を伴うことは必要不可欠だ。
     朝倉議員:7月に出された環境アセスに対する市長意見の中で、久元市長は「本事業実施区域は、農地や樹林地等の自然地が大半を占める区域であり、生存・生育している動植物に配慮した計画にする必要がある」「動植物について、生息・生育状況を正確に把握するために複数年にわたる調査をおこなう必要がある」としている。簡単に決められる地域ではないという考えで意見を出したのではないのか。
     今西副市長:環境影響評価に掲げた内容を適切に守っていただく必要がある地域だ。それが適切に守られるように三田市も事業を進めると言っているので、私どもは対応を見守りたい。
     朝倉議員:三田市の環境アセス住民説明会では、「第二種事業の判定手続きを受ける予定」と説明があった。三田市は判定を受けることを前提に住民説明会は2回までとするとしている。また、判定を受けると事業者による調査・予測・評価のアセス手続きも簡略される。(事業区域が)農地と山林だから環境アセスが必要だ。市長意見で言ったように複数年に渡って調査し、アセス手続きを簡略化しないように三田市に求めるべきではないか。
     小松副市長:現時点で判定願いが出されていないので、仮定のことについては答えられないが、適切に対応する。
     朝倉議員:2024年に三田市長から「大規模開発事業計画申出書」が出された。「神戸市開発事業の手続き及び基準に関する条例」では、今後三田市から開発許可申請が出される前に、開発事業者が住民説明をするよう求めている。住民への説明はいつどのようにおこなわれる予定なのか。
     小松副市長:条例に基づく説明会以外にも、説明の機会を設けるなど積極的な情報公開をしてほしいと意見書を提出している。
     朝倉議員:開発許可申請の住民説明の対象は開発地から半径50m以内の住民となっている。周りは田んぼで人はほとんどいない。現在、済生会病院に通っている患者さんへの説明会や、大規模な住民説明会が必要だ。きちんと説明するよう求めるのが神戸市の責任ではないか。
     小松副市長:説明会の内容は事業者の三田市が判断することだ。我々がどのようにしてほしいと言うことはできないが、三田市と連携して情報提供をおこなうよう取り組んでいきたい。
     朝倉議員:環境審査会でも指摘されていたが、駅からも遠くバスもない、患者さんが通えないようなところに病院を建てることが、本当に適していると言えるのか。
     今西副市長:三田市では、病院統廃合反対を掲げる田村市長が当選したが、就任後に医療関係者などの声を聞いて統合が必要と判断した。これは市民の医療を守るために再編統合が必ず必要だということを示している。
     朝倉議員:「済生会病院を今の場所で残してほしい」「統合移転は困る」という声がなくならないのは、こういった声が置き去りになっているからだ。駅前で70人以上にシール投票をした際、賛成はたった1人だった。土地確保もできないうちから、神戸市が土地取得に係る財政支援もすることになっているが、支援するなら今の済生会病院を今の場所で存続させ充実させることに力を入れ、現在通っている患者や住民の皆さんの声に応えるべきではないか。
     久元市長:環境評価などの手続きについては法令の規定に基づき、関係者の意見も聞きながら進めていきたいと考えているが、その際関係の法令の適応において患者の皆さんの意見を聞くことは必須ではないだろうと考えている。
     朝倉議員:法令に基づいて事業者が決める事だと言って、結局三田市任せになっているではないか。市長意見に責任を持つべきだ。今の済生会病院に通う患者や北区民の皆さんの声をきちんと受け止め、済生会病院を今の場所で存続・充実するためにこそ、市として支援を強めるべきだ。


    三宮駅周辺デッキ整備
    国追随の大型開発より物価高に苦しむ市民のために予算を

     神戸市は、都心・三宮の再開発に乗じて、三宮「新バスターミナル周辺デッキ」を整備する債務負担行為の限度額を、当初の17億7千万円から、建築整備(上屋部分)と、土木整備(橋脚部分)を合わせて、総額41億円に引き上げようとしています。この引き上げは、建築整備費が11億円値上がりし、今年6月に入札不調になった事で、神戸市が事業者の言い値で契約を結べるようにするためのものです。土木整備についても、工事着手後に沿道との調整・協議で、変更を余儀なくされています。朝倉議員は、これまでの積算が曖昧だった、見込みが甘かったことを厳しく追及し、当初の倍以上の財源がかかるようなデッキの整備は見直すべきと質しました。

     

    答弁ダイジェスト

     小松副市長:デッキは三宮駅の乗り換え動線、バリアフリー化などの交通課題の解決と回遊性向上に不可欠だ。デッキが東西に長く、歩行者の通行を確保しながら限られたスペースで工事をおこなう本市では事例のない特殊な現場であり、安全な施工法を考慮した。また、近年の資機材の高騰も踏まえ、必要な工事費用を確保するために増額をお願いしている。今後の再入札には、本市では初めて入札参加者の見積もりを活用する「見積活用方式」を採用し、適正な予定価格の算出に繋げたい。
     朝倉議員:デッキが長いことや特殊な工事になること、沿道事業者の配慮が必要なことは当初からわかっていたことだ。事例がないならもっと調査をしてから積算すべきだ。今回の新バスターミナル周辺デッキだけで総額68億円、2028年度完成予定のJR三ノ宮駅ビル南デッキには40.5億円、2029年度の税関線横断デッキは31.4億円かかる。物価高騰で入札不調になるたびに事業費を引き上げるのか。
     小松副市長:3年先5年先のことを詳細に申し上げることはできない。
     朝倉議員:物価高騰で市民のくらしが大変な時に、今後どうなるかもわからないのに時代錯誤の三宮の大型開発に際限なく湯水のように予算を注ぎ込むのはやめるべきだ。そんな余裕がどこにあるのか。
     小松副市長:三宮だけでなく市域全体の核となる駅周辺のインフラ整備もおこなう。都心は商業やホテルなどの民間投資を図りながら郊外とのバランスのとれたまちづくりをしている。
     朝倉議員:結局は民間が儲かるような開発をどんどん進めるということだ。今回の補正予算の中で市民の暮らしを応援する施策はひとつもない。国追随でどんどん大型開発を進めているではないか。デッキ計画も含めて大型開発は中止し、市民の暮らしを優先させる予算にすべきだ。

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