議会報告
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3月27日に神戸市会本会議がひらかれ、日本共産党神戸市会議員団を代表して森田たき子議員が一般質問に登壇しました。
質疑項目
1.男女の賃金格差の解消について
2.高校生通学定期補助の拡大について
3.有機フッ素化合物PFASについて
4.農業への支援について
5.伊川谷駅のバスロータリーの上屋改修について物価高騰の中で、パートで勤めていた事業所の経営が厳しくなり退職したという女性が増えています。ある40代の女性はハローワークや女性センターに行ったり、ネットの求人で問合せもしたけれど就職先はないと言われ、希望していた正規雇用の仕事はさらに厳しく諦めたそうです。山形県では女性の雇用を促進するため、女性非正規労働者の時給を50円以上増額した場合1人あたり5万円を支給し、100円以上増額した場合はさらに5万円加算しています。また正規雇用へ転換すれば1人あたり10万円支給をおこなっています。森田議員は、女性の就労支援の取組みを神戸市でも実施すべきと質しました。
答弁ダイジェスト
小松副局長:市内企業の女性の正規雇用に対する支援策は国や県が助成金制度を設けている。本市では女性トイレや更衣室を新設する中小製造業への助成やコワーキングの運営、スキルアップセミナーを開催している。
森田議員:これまで神戸市は「働き方に対する希望やライフスタイルは多様で、個人の希望に合った働き方を選択できるように支援する必要がある」としてきたが、神戸市の女性の就業率は44.8%で政令市ワースト3位だ。なぜ女性だけが多様なのか。男性は多様ではないのか。男女の格差をなくすことが求められているのではないのか。
小松副市長:企業に正規雇用だけを求めるのではなく、女性一人ひとりの声を丁寧にうかがい様々な働き方に対応する支援をしていきたい。
森田議員:神戸市では雇用期間3年の間は産休を取ることができない条件がある。これは人権侵害ではないか。
正木行財政局長:法令に基づいて適正に対処している。
森田議員:条件を設けていることが問題だ。物価高騰の中で「仕事がない」「再就職できない」と苦しむ女性が性別にかかわらず能力を発揮できるよう、市内企業へ財政支援を伴う働きかけをおこない、女性が働きながら子育てや介護が安心してできるよう男女の賃金格差を改善すべきだ。
格差つくらずすべての高校生に通学定期全額補助を
神戸市は2024年度から市内の高校に通学する場合は通学定期券の全額を補助、さらに2025年度から市外に通学する場合も半額補助へ拡大しました。西区と北区は生活圏を考え隣接区域として明石市、三木市、三田市へ出願できることになっていますが、市外のため全額補助の対象から外されてしまいます。保護者からは「全員に全額補助をしてほしい」「地域で差別されるのは納得できない」と見直しが求められています。森田議員は、こうした保護者の声に応え、市内在住のすべての高校生に通学定期券の全額補助をおこなうよう求めました。
答弁ダイジェスト
久元市長:子育て世帯の流出を防ぐためと市内高校教育環境の維持を目的とした制度だ。市内と市外で違いを設けることはこの制度を維持するうえで不可欠だ。西区の市外への進学率は減少しており、市外へ通う生徒のほとんどは自転車通学だ。
森田議員:今年度は明石市と隣接する王塚台中学では107人中51人、岩岡中学では90人中62人が市外へ進学している。「市内の高校を守る」と言いながら子どもに格差をつけることは「住民福祉の増進」という自治体の役割を果たす立場からやめるべきだ。
PFAS汚染から市民の健康を守るための支援を
昨年7月に、西区の田井簡易水道2か所から暫定目標値を超えた「化学物質」PFASが検出され、突然知らされた住民の皆さんからは不安や戸惑いの声が広がっています。田井簡易水道組合は「PFAS除去装置」(写真参照)を設置しましたが多額の負担が発生し、組合はじめ住民の皆さんから神戸市に支援を求める声が出ています。国は4月から水道水にPFASの水質基準を守る事を義務づけ、自治体管理の水道へは除去装置等に補助金を出し対応していますが、簡易水道は補助金の対象外です。現在、田井簡易水道組合では市水道へ統合する計画が進められていますが、市水道から給水できるまで数年かかる見込みです。森田議員は、神戸市が補助金を出して支援すべきと求めました。
答弁ダイジェスト
森田議員:除去装置の設置には2000万円以上もかかり、4年後には交換しなければならない。今後の維持管理だけでなく、水質検査にも年間13万円必要だ。1回のみ神戸市が負担したそうだが、全額負担すべきではないか。
藤原水道局長:簡易水道事業は、水道局とは別の事業体として組合員が独立採算制で経営し、その組合の料金収入で運営するものだ。除去装置の設置補助についての国のメニューはないが、本市が技術的な助言など側面的な支援をしてきた。
森田議員:PFASの問題は地元が悪いわけではない。国ができないなら自治体で支援すべきだ。
久元市長:簡易水道は地域自らの選択で運営してるのだから、原則は同じように適用される。PFASは全国的な問題だから、国への要望は水道局からしていると聞いている。
森田議員:田井が特別な地域だという位置づけではない。市の水道につなぐまでまだ数年かかる。その間の維持・管理の補助を何とかしてほしいというのが地域の皆さんの願いだ。市民の皆さんの命と暮らしを守っていくことが神戸市の果たすべき役割だ。
農業用水渇水対策
地元任せではなく市が責任をもって迅速かつ抜本的な支援を神戸市では2026年1月の降水量が0㎜を記録し、依然として水不足の状況が続いていると気象庁が発表しました。昨年は「渇水・水不足」で農作物に甚大な被害が出ました。農家の方からは「こんな事が来年も続く様なら米づくりは続けられない」「水をどうやって確保すればいいのか神戸市は考えてくれているのか」という声があがっています。今年も異常気象が予想されています。神戸市は農業に必要な水量の目標を明確にして計画を持ち、安定的に水を確保する事が必要です。森田議員は、「水の管理」は地元任せではなく神戸市が責任を持つべきと求めました。
答弁ダイジェスト
今西副市長:各水系に水利権があり、各水利組合では水利用に関する運用ルールが定められているので、農業用水の管理は地域でするものだ。また、必要水量は栽培する品目や面積、生産量、気候や土壌によって異なるため把握は難しい。
森田議員:今ため池が渇水した場合、東播用水や河川から直接取水することは難しいと聞いたが、どこから水を補充するのか。
大畑経済観光局長:東播用水の呑吐ダムの貯水率は現時点で74%、市内のため池には8割の水位がある。直ちに問題が生じる事態にはならない。
森田議員:異常気象のもとでは今年はどうなるのかまだわからない。神戸市は「水の管理はこれまで以上に大事だと認識している」とし、飲み水は市内人口に見合った計算をして確保しようとしているのに、なぜ農業には必要な水量を確保しようとしないのか。「水の管理」は、農家の死活問題につながる。神戸市が責任を持って農業用水が安定供給できるよう必要水量を明確に示し確保すべきだ。
伊川谷駅ロータリー上屋~利用者の声に応え利便性向上に向けた整備を~
地下鉄伊川谷駅前では、市バスと神姫バスが共用で使用するバスロータリーの上屋が繋がっていないため、利用者の皆さんが雨の日に傘をさして長い列をつくったり移動に不便な思いをされている姿をたびたび見かけます。高齢者や障がいのある方が杖や手押し車を押しながらの乗り換えや移動は本当に大変です。森田議員は、利用者の利便性向上に向け伊川谷駅舎からバスロータリーの上屋を繋ぐよう求めました。
答弁ダイジェスト
城南交通局長:駅舎からバスロータリー全体につながる上屋を整備すると非常に大きな改修になる。今は公営民間ともに経営が厳しい局面で大規模な投資は困難だ。
森田議員:西神中央や西神南、学園都市駅前のロータリーの上屋は商業施設まで上屋が整備されている。神戸市には住民の皆さんが快適に利用できる施設整備を進める責任がある。伊川谷も同様に上屋をつなげるべきだ。
小松副市長:駅舎まで上屋がつながっているところは、施設の再整備の一環として設置したものだ。伊川谷駅は再整備の予定はないので上屋整備の予定もない。
森田議員:駅前には、身体障がい者の方に向けた乗用車の乗降場所のスペースが用意されているが、ここも上屋が地下鉄までつながっていないため、雨が降ると車いすの方も介助の方も濡れてしまう。安心できるバリアフリー対応のため整備すべきだ。
小松副局長:障がい者の方の乗降場所からのアクセスについては、利用実態や現地の状況を見て検討したい。
森田議員:現地の状況をきちんと見て、不便を強いられてきた地域住民の皆さんが置き去りにされないように神戸市が公的責任を果たすべきだ。

