議会報告

  • 2026年05月20日
    本会議

    三宮再整備には10億、100憶の増額!!市民には『フードサポート』の列に並べ!?

     5月15日に神戸市会本会議がひらかれました。日本共産党神戸市会議員団の森本真議員が議案質疑に登壇し、「雲井通5丁目地区再開発ビル公益施設内装等整備事業委託契約に係る変更の件」と「神戸市役所本庁舎2号館再整備事業契約の変更の件」について質疑しました。

    質疑項目
    1.市役所2号館の再整備費用・雲井通5丁目再開発ビル内の図書館と大ホール内装費の増額について

     雲井通5丁目ビルの図書館と大ホールの内装費用は、164億円から174億円に10億円増額、神戸市役所2号館の整備費用は、110億円が約2倍増の216億円になる議案です。森本議員は、三宮再整備の民間事業者に100億円も出せるなら、物価高騰・資材不足で苦しむ市民や事業者を助けるための施策を講じるべきと質しました。

    答弁ダイジェスト
    小松副市長:雲井通5丁目ビルは、全国的に建設費高騰が継続している状況を踏まえ協議をおこなった結果、事業契約で規定している約10億円を本市負担とした。本庁舎2号館は、事業契約では、物価水準・工事材料価格などの著しい変動があった場合、市は事業者と協議の上でその相当額を施設整備費等に反映することができる旨の規定があり、106億円増となった。
    森本議員:現在、原油やナフサ不足などが大きな問題となっているイラン戦争・中東情勢の影響は、今回は加味されていないと聞いたが、本当か。
    小松副市長:今後のナフサ等のイラン情勢についてはどうなるか国内でもわかっていないので加味していない。
    森本議員:今の状況では下がることはない、まだまだ上がり続ける可能性もある。先の見えない資材高騰や物価高騰が続く中、名古屋や福岡をはじめ都市再開発など大型プロジェクトの中止や延期が相次いでいる。民間事業の中に行政施設の庁舎を入れていることが大きな問題ではないか。
    中原都市再整備本部長:他都市での中止や延期の事例もある中で、2号館再整備事業の民間事業者は追加の投資や事業継続の意思を固めている。
    森本議員:三宮再整備の超高層ビルは、ラグジュアリーホテル、オフィス、商業施設と行政施設を民間主導でおこなっている。市長は2017年の会見で2号館について「建て替えを決めたわけでなく、構想の中身もまだ何もない」としながらも、「にぎわいを生み出すような機能を入れる」との発言から、2号館の再整備がはじまった。にぎわいをつくりだすために民間主導でおこない、物価高騰だといって、事業費が2倍に膨れ上がる。オリックス(2号館再整備事業者)は事業継続すると言ったようだが、民間はいま資材高騰や物価高で、採算を考えたら中止や延期をせざるを得ない状況が全国各地で見られる。民間が撤退したら、市役所が建てられない、このスキームを主導したのは市長ではないのか。
    久元市長:現下の情勢は不透明だが、議会でもしっかり議論を積み重ねて進めてきた。全国各地で中止や延期がある事業は個々の事情に基づくもので、2号館再整備は既定の方針に基づいて進めていきたい。
    森本議員:なぜ、三宮再開発が民間主導なのか。特定都市再生緊急整備地域では、民間事業者は金融支援や税制上の特例措置を受けることができる。これが民間事業者の大きなメリットになっている。2号館の計画は、当初地上24階だったのが、29階へと計画変更された。当初から建設費の総額の明示もなく、行政施設である市庁舎や市民利用空間の変更内容も明らかにされていない。コスト削減をしていると言うが、昨年今年と債務負担行為の変更も2回おこなっている。民間事業者言いなりと言われてもおかしくないのではないか。
    中原本部長:24階が29階になったのは計画変更ではなく、基準法上の解釈で階に算定されるかされないかの問題だ。2回の予算の変更という指摘だが、2025年度に特に設備を中心に非常に高騰が顕著で止まらないということ、2026年度には改めてそこを加味した数字を予算としてお願いし、今回の変更の議案になっている。つまり民間事業者の言いなりではない。
    森本議員:市のホームページには2号館の再整備について一切載っていない。市長は29階になって行政施設がどう変わったか知っているのか。
    久元市長:中原本部長から説明があった基本的な部分については私も説明を受けているし了解している。
    森本議員:ホームページには(当初計画の)行政施設、市役所庁舎、市民空間、オフィス、商業施設がどこにあり、平米数まで含めて書いている。問題なのは、総事業費がいくらなのかが明確にされていないことだ。明確にされていないのに110億円が妥当かどうかも検討できない。2回も債務負担行為をおこない、中東の状況も加味せず、今2倍の金額になっている。それで市民と議会に説明しているというのは納得いかない。29階になり具体的に何階がどうかなどということは全くわからない。
    中原本部長:ホームページは確かに過去の公表順に載せている。総事業費の詳細は、オリックスからは公表しないと聞いているので私から申し上げることはできない。庁舎としての機能や必要な面積は当初も今回も少しは動いているが基本的には変わっていない。民間と庁舎の面積の割合も当初から庁舎が3で民間が7ということも変わっていない。
    森本議員:JR三宮の新ビルは500億、隣の雲井通5丁目のビルは1000億と明示している。民間でも金額を明示しているところはたくさんある。総事業費から算段して7:3の3の部分がいくらなのかを出さないと神戸市が妥当な金額で買っているのかわからない。どの部分を使うのかもわからない。その中で110億円が倍の216億円になったから認めてくださいというのはいかがなものか。
    久元市長:確かに今回の契約金額の変更はかなり大幅なものだ。しかし、これは全国的に見ても特に設備関係のコストの上昇が大変大きい。その上で私共は必要な外装の費用や施設の配置の見直しをおこなったうえで、コストの縮減もはかりながら、やむを得ないところについては増額を認めていただきたい。
    森本議員:理解できない。総額がわからないのに神戸市が払う費用がどうして算定できるのか。しかも中東情勢の影響は今わからない、今後出てくるであろうという答弁だった。今回これを認めると今後も際限なく事業費が増大していくのではないか。どこまで神戸市の負担が増えれば事業の中止・見直しを判断するのか。
    中原本部長:今回提示している数字は現時点ではしっかりと精査した数字だ。今後のことには適切に対応するとしか言いようがないが、我々としては大事な事業なので民間事業者とともに着実に進めていきたい。
    森本議員:2号館の事業費が2倍になり、106億円の市民負担が増えたことなど絶対に納得できない。また、神戸市が主導する三宮再整備は、誰を支援しているのかということ。大企業がいろんな優遇を受けて儲けるチャンスをつくろうとしていること。さらに神戸市は三宮再整備には10億、100億と市民が驚くような巨額のお金を出すということが問題だ。
     一方、物価高騰・資材不足で苦しむ市民や事業者に対しての直接支援は皆無だ。5月13日におこなわれた新長田でのフードサポートでは、1200人以上の市民のみなさんが暑い中、朝早くから鉄人広場に2、3時間以上立って並び、物資を受け取るのはその後3、4時間以上もあとだ。1時間半以上並んでももらえなかった市民が多数いた。これが、物価高騰への持続可能な支援なのか。愚策中の愚策だ。
     文化ホールについても、現在の大倉山の文化ホールの中ホールは、雲井通6丁目のホールが完成するまで使用するとの約束をしていたにもかかわらず、雲井通5丁目ビルの大ホールが完成したら、大倉山を閉館することを決めた。定期的に中ホールを使っている演劇や音楽などの文化団体から「神戸市は嘘をつくのか」「どうにかしてほしい」と言われた。約束を反故にしたと議会で言ったら、老朽化で修繕にお金がかかるからとの理由だ。三宮には10億や100億を出すのに、修繕が必要な大倉山の文化ホールには出さない。雲井通6丁目のビルは、これから建設費がどうなるのかわからない、完成までどのくらいになるのか、中長距離バスの需要はどうかなど、現在の世界情勢から見ても、本当に建つのか、いつできるかもわからないような状況だ。三宮再整備より、苦しむ市民・事業者を助けるための予算と施策が必要だ。

    (写真)5月13日に長田区鉄人広場でおこなわれたフードサポートの整理券をもらうために並んでいる市民のみなさん

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