議会報告

  • 2019年09月25日
    本会議

    山本じゅんじ議員が反対討論

     

    9月25日にひらかれた神戸市議会本会議で日本共産党議員団の山本じゅんじ議員が2019年度神戸市補正予算関連議案に対し反対討論をおこないました。

     


     反対討論

    日本共産党神戸市会議員団

     私は,日本共産党神戸市会議員団を代表して,第70号議案、第71号議案、第76号議案、第78号議案、第79号議案、第82号議案、ならびに第84号から第86号に至る3議案、合わせて9議案について委員長報告に反対し,討論を行います。

     まず、第70号議案は、新たな医療研究開発の拠点として「次世代医療開発センター(仮称)」を整備するための基金を創設するものです。このセンターについて、神戸新聞の記事では本庶先生のノーベル賞受賞を記念してつくるようなものだと指摘されていました。この間、神戸市は企業や学者の知名度を利用して病院を建ててきました。平成26年11月に開院したキフメックは田中紘一先生の肝いりでつくられたものの、わずか1年で閉鎖しました。

     神戸市はポートアイランド2期ばかりに病院を集中させるものではなく、市民がかかりやすい病院の整備に予算を投じるべきです。

     

     次に、第71号議案は、会計年度任用職員制度を新設し、神戸市が雇用する非正規雇用職員を会計年度任用職員として整理・集約しようとするものです。

     現在、神戸市が雇用する非正規職員は6600人です。全職員の3分の1を占めるに至っています。総務財政委員会の質疑では、年末までにこの6600のポストを整理・削減するとのことでした。この制度では、1年ごとの更新で3年が上限となっているものの、所属長の判断で更新しないことも可能とのことです。そうなれば3年という上限どころか、1年や2年で雇止めとなる可能性もあり、合法的に人員の調整弁として扱うものです。本来、公務労働は、地方公務員法で規定するように、無期限任用が原則です。

     

     第76号議案は、神戸市直営の「さざんか療護園」を、指定管理者制度に移行しようとするものです。さざんか療護園は、重度な障害を持つ方に、施設で自立した生活が送れるよう、日中活動の場としての「生活介護」、住まいの場としての「施設入所支援」をおこなう障害者支援施設として整備されたものです。

     これまで直営で運営されてきた「生活介護」施設をつぎつぎ民営化し、「生活入所」施設としては唯一直営で運営されてきたのが「さざんか療護園」です。

     この施設では、手厚い職員体制で、多くの専門職職員が、45人の入所者の方々のお世話をしています。指定管理者制度に移行するにあたり、入所者のみなさんは、長年にわたって信頼関係を築いてきた職員のみなさんが、変わってしまうことに不安の声があがっています。

     さざんか療護園は、神戸市直営の唯一の「入所支援施設」として、直営のまま残すべきです。

     

     第78号議案は、下水道使用料の値上げについての議案です。

    6月に出された上下水道審議会の答申を受け、神戸市は、来年4月から、下水道料金の値上げをしようとしています。この値上げによって年間12億円も市民負担が増えることになります。その上、10月から消費税が増税されるとさらに3億6千万円、増える市民の負担は、合わせて合計15億6千万円にものぼります。少量使用者に対して配慮したとされていますが低所得者や単身高齢者も含めて全世帯値上げの制度となっています。神戸経済やますます大変になる市民生活について何ら顧みることのない値上げはやめるべきです。

     

     第82号議案は、中央卸売市場本場の冷蔵庫棟の移転に伴い、公有水面埋め立て免許について意見を述べる件についてであります。この議案は、不足する冷蔵庫棟の用地を25億円かけてあらたに埋め立てて造成することに同意をしようとするものです。埋め立ては、土地がないことや敷地が道路によって分断されていることなどを理由にしています。しかし、そもそもその原因は、西側の広大な土地をイオンに売却し、残った土地も県に無償貸与したことにあります。

     もともと土地利用のあり方を含めきちんと配置する計画を立てていれば、埋め立てる必要はなかったはずです。計画は、あまりにも場当たり的であり賛成できません。

     

     以上が反対する主な理由です。議員の皆様の御賛同をお願いし,私の討論といたします。

     

     

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