議会報告

  • 2020年03月26日
    本会議

    西ただす議員が反対討論

     3月26日に神戸市会本会議がひらかれ、日本共産党神戸市会議員団を代表して西ただす議員が、2020年度神戸市予算関連議案などについて反対討論をおこないました。

    討論の内容は以下の通りです。


    議案反対討論

     

     日本共産党神戸市会議員団を代表して、第32号議案 須磨海岸を守り育てる条例の一部を改正する条例の件、第33号議案 義務教育諸学校等の教育職員の給与等の特別措置に関する条例の一部を改正する条例の件について、反対討論を行います。

     第32号議案は、須磨海岸の使用料値上げなどを行おうとするものです。

    本議案では、海の家の出店などに際し、使用料を1平方メートルあたり1か月1200円から2500円に値上げすることや、現行の使用料に消費税増税分を上乗せすることなどが示されています。これでは、海の家などの出店について使用料が大幅な値上げとなるばかりか、他の使用料も軒並み値上げとなります。

    とりわけ、海の家の使用料などについては、不動産評価をした結果とのことですが、具体的金額を示しての地元との協議は、須磨海岸の健全化に関する会合で1度協議されただけです。しかも従来からの出店者の意見を、全く聞いていません。関係者に十分な意見を聞かず、トップダウンで須磨海岸のあり方を大きく変えるなど許されません。

     

    次に、第33号議案についてです。

    「学校がブラック職場になっている」教職員の長時間労働が社会問題になっています。

    教員は月曜から金曜まで毎日、平均12時間ちかく働き、休みのはずの土日も働いています。教頭の勤務は、さらに過酷です。このように、実際の教育現場は、上限をこえる長時間労働が常態化しています。その是正は、労働条件の改善として緊急であり、子どもの教育条件としてきわめて大切な課題です。

    いま求められているのは教育委員会が、正確な実態を把握し、長時間労働を根絶するために、抜本的な増員をおこなうことです。

     今議会に提案された第33号議案は、昨年12月「過労死が増える」「先生を続けられなくなる」などの強い反対の声を押し切って、安倍政権が成立させた改正教育職員給与特別措置法に伴い、条例を改正しようとするものです。

    神戸市は、本議案の目的を「教育職員の健康及び福祉の確保を図るため」としています。

    しかし「児童生徒等に係る臨時的な事業により勤務せざるを得ない場合」は1か月の超過勤務が100時間まで、年間では720時間まで認められるものになっています。

    この規定は、厚生労働省が示す過労死ラインぎりぎりいっぱいまでを上限にするものであり、「過労死ぎりぎり条例」と言わざるを得ません。

    さらに、教育委員会の質疑で、「臨時的な事業により勤務せざるを得ない場合」とは、「いじめや学校事故、災害などの重大事案」と答弁されましたが、条例には明文化されておらず、同時に「規則」も決まっていません。恣意的な運用によって、教員の長時間勤務が悪化することが懸念されます。

    神戸の教育を再生していくうえで、命と人権を守る学校現場への転換と、教職員の長時間・過密労働の改善は車の両輪というべきものです。

    本議案は、長時間労働を是認するという決定的問題を抱えておりこのような議案は決して認めるわけにはいきません。

    以上、議員のみなさまのご賛同を求め、討論とさせていただきます。

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